2013年5月30日木曜日

ふりかえり再導入


KPT を使ったふりかえりについて,今まで完全に誤解していました。

自律的に現場を改善できるチームをつくるための「ふりかえり」の進め方 ~ KPTと進め方のノウハウ ~Social Change!

ふりかえりで話すことは「仕事の進め方」についてです。仕事の進捗や報告の場ではありません。普段の仕事をするときより少し視点を変えて、自分たちの仕事の進め方を外から見る感じで考えます。なので、進捗会議とは別の時間をとって実施するのが良いでしょう。

そうなんです,今まで完全に進捗会議と混同していました。それで意義が見いだせず,楽しくないどころか苦痛すら感じていたので,習慣になりませんでした。

倉貫さんのブログを読み,考察した結果,学生に次の4点を強調して KPT を再導入してみました。

  1. 日々の作業の中で工夫したことに注目し,うまくいった続けたいことを Keep に,うまくいかなかったことを Problem に書く。
  2. Keep に対しては,さらにそれぞれがもっと促進するような工夫のアイデア出しをし,それを Try に書く。
  3. Problem に対しては,その問題点を解決するような工夫のアイデア出しをし,それを Try に書く。
  4. Try に挙がった項目の中から,明日からすぐに取り掛かりたいことを3つ選び出す。次回の振り返りまでは,それらを強く意識して取り組む。

効果はてきめんで,とても楽しくアイデア出しできました。

実例の写真をいくつか挙げてみます。


2013年5月29日水曜日

問題解決能力の育成を意図した授業設計に関するFD研修プログラムの構想と現状

日本教育工学会(JSET)研究会で発表しました。

「問題解決能力の育成を意図した授業設計に関するFD研修プログラムの構想と現状」
北九州市立大学 山崎 進 中溝 幸夫
長崎大学    寺嶋 浩介

日本教育工学会研究会「教育研修の設計と評価」 2013/5/18 長崎大学


2013年4月1日月曜日

国際会議 e-CASE 2013 で発表します


国際会議 e-CASE 2013 で発表します.タイトルは,Instructional Design of a Highly Effective Blended Learning Course with Group Discussion on UML Software Modeling です.


e-CASE 2013
http://www.e-case.org/2013/index.html

e-Education 10:20-11:50, April 3, 2013 Meeting Room 3

場所は北九州国際会議場です.

発表資料を公開します.



シラバスに込められた思い〜ソフトウェア設計論(2013)
http://zacky-sel.blogspot.jp/2013/02/2013-syllabus-software-design.html

2013年3月7日木曜日

大福帳が授業満足度に与える影響

私の授業「プログラミング言語処理系」に大福帳を導入してみました。その結果,授業評価アンケートで集計した授業の満足度(5点満点)が0.47ポイント向上しました。

この記事の感想・コメント等をぜひ右下の MessageLeaf にお寄せください!

大福帳については次の Google 検索で色々紹介されていますので,ご参照ください。
http://www.google.co.jp/search?q=大福帳+授業

比較対象は2011年度と2012年度の「プログラミング言語処理系」という授業です(シラバスはこちら)。この授業は,一般的な講義を行う授業ではなく,教科書と教材設計マニュアルに基づいて作成した自習教材を元に各自演習するという一風変わった授業スタイルを取っています。 2011年度と2012年度で異なる条件は次のとおりです。

  • 大福帳: 2011年度 未実施,2012年度 実施
  • 補助テスト(コンピュータの動作原理): 2011年度 未実施,2012年度 実施
  • 履修者数: 2011年度 66名,2012年度 58名
  • アンケート有効回答数: 2011年度 60名,2012年度 43名
基本的には授業満足度に影響を与える条件の違いは大福帳と履修者数,有効回答数です。補助テストは2013年度から始まる新カリキュラムに向けて実態調査をする目的で導入したもので,授業満足度に対して大きな影響はないと考えられます。履修者数が若干減ったことで授業満足度が向上する可能性や,有効回答数が減ったことで好意的な回答ばかりが集まった可能性もありえます。しかしながら,授業を行った主観的な実感としては,授業満足度に与える影響のほとんどの部分は大福帳の有無ではないかと思います。その根拠は,大福帳に寄せられた学生たちのコメントからの推察です。

大福帳といっても,かなり簡便な方法を取りました。
  1. 氏名と授業回15週に区切った学生がコメントを記述する欄を両面印刷したA41枚の用紙を準備します。(教員コメント欄は設けませんでした)
  2. 毎回の授業の最初に大福帳を各学生に配布し,授業中に感想・コメント等を記述してもらって,授業の最後に回収しました。
  3. 教師は授業時間外に,大福帳の感想・コメント等を読みます。何か書かれていた場合には,シャチハタ印を押印し,時には回答やコメントを記入します。書かれていない場合には斜線を引きます。すべての大福帳に教師の回答やコメントを書くわけではないという点がポイントです。ここで頑張り過ぎると続かないと思ったので,そうしています。大福帳にかける時間は毎週30分程度です。
  4. 中間・期末試験でもコメント欄を設けて大福帳として感想・コメント等を記述してもらいました。
  5. 15回の授業のうち2回だけ Moodle による電子的な大福帳を試行したことがあります。
毎年大学が実施している授業評価アンケートは次のように実施しています。
  • センター試験で用いるようなマークシート式の専用紙を用います。
  • 設問は次のとおりです。
    • 学生のプロフィールを聞く質問が3問(非公開)
    • 授業の進め方や成績評価基準について授業やシラバスで明確な説明があったか
    • 授業の内容に興味が持てるような工夫が行われていたか
    • 授業は,皆さん(学生)の理解度等を把握しながら進められたと思うか。
    • 担当教員の熱意を感じたか。
    • 授業は総合的に満足したか。
  • 各設問について「全くそう思わない」「そう思わない」「どちらともいえない」「そう思う」「強くそう思う」の5つから選択します。
  • 集計は,各設問について,「全くそう思わない(1ポイント)」「そう思わない(2ポイント)」「どちらともいえない(3ポイント)」「そう思う(4ポイント)」「強くそう思う(5ポイント)」として合計し,有効回答数で割ります。
結果は次の通りでした。
  • 2011年度(大福帳なし)
    • 3.82ポイント: 授業の進め方や成績評価基準について授業やシラバスで明確な説明があったか
    • 3.55ポイント: 授業の内容に興味が持てるような工夫が行われていたか
    • 3.42ポイント: 授業は,皆さん(学生)の理解度等を把握しながら進められたと思うか。
    • 3.68ポイント: 担当教員の熱意を感じたか。
    • 3.55ポイント: 授業は総合的に満足したか。
  • 2012年度(大福帳あり)
    • 4.16ポイント(+ 0.34) : 授業の進め方や成績評価基準について授業やシラバスで明確な説明があったか
    • 4.06ポイント(+0.51): 授業の内容に興味が持てるような工夫が行われていたか
    • 3.88ポイント(+0.46): 授業は,皆さん(学生)の理解度等を把握しながら進められたと思うか。
    • 4.00ポイント(+0.32): 担当教員の熱意を感じたか。
    • 4.02ポイント(+0.47): 授業は総合的に満足したか。
大福帳を導入することで実感した効果は次のとおりです。
  • 学生の学習進捗,とくにどこでつまづいているかが手に取るようにわかりました。そのことを利用して自習時間中に効果的に個別のフォローアップを行うことができました。また2013年度に授業を改善すべき点も明確にすることができました。
  • 学生の個性とくに関心事を把握することができました。大人数講義では学生の顔が見えないものですが,どういう学生がいるのかを把握するのに有用な情報が得られました。また,授業で例として取り上げる題材についてもヒントが得られました。
  • 学生が持つコミュニケーションに関する潜在能力を知ることができました。学生にコミュニケーション能力がないと言われて久しい昨今ですが,引き出し方次第でコミュニケーション能力を効果的に向上させることが可能なのではないかと感心しました。

2013年2月21日木曜日

ランチョンセミナー発表


3月1日(金)12時からランチョンセミナーで発表します。

タイトルは次のとおりです。
授業構想:MSQGPアプローチ 〜反転授業の応用

2013年度にリニューアルする大学院科目「ソフトウェア工学概論」の授業設計を発表します。
(シラバスはこちら)

次のようなことをしている方々にオススメです。
1. ソフトウェア工学教育の新しい学習スタイルを模索している
2. 反転授業をどう取り入れるか考えている
3. 能動的・自律的に深く学べる能力を習得させたい
4. 「MSQGPアプローチって何よ?」と疑問を持っている
5. 山崎を応援している

ランチョンセミナーは,オンラインで参加できる無料の教育に関する発表の場です。
ぜひよろしくお願いします。

http://cvs.ield.kumamoto-u.ac.jp/wpk/

2013年2月16日土曜日

シラバスに込められた思い〜組込みソフトウェア(2013)

シリーズの最後は大学院博士前期課程前期集中講義の組込みソフトウェアです。この科目の基本コンセプトは「技術の学び方を学ぶこと」です。

舘伸幸さんを特別講師として招いています。以前は森孝夫さんとも組んでいました。


もし,ご意見・ご感想などあれば,ぜひ右下の MessageLeaf にお寄せください。授業改善に役立てたいと思っています。


授業の概要(ねらい,テーマなど)

本授業では主に簡単な組込みソフトウェアの開発方法を学習します。開発対象のシステムは LED や押しボタンなどがついたシンプルなマイコンボードです。組込みソフトウェア開発のエッセンスはこのような単純なシステムの開発の中に詰まっています。
この授業でとくに重視しているのが,実開発でも用いられるハードウェアに関する資料を読みながら自律的に問題を解決していくプロセスです。技術は急速に進化するので知識は陳腐化していく運命にありますが,だからこそ,技術ではなく技術の学び方を学ぶことが強く求められます。

到達目標


  1. 与えられた関連資料を参照し,指定されたマイコンボードと1〜3種類程度のハードウェア部品からなる組込みシステムに,指定された1〜3機能程度の要求仕様を満たすソフトウェアをペアで設計・実装することによって,問題解決に必要なルールや手順を自ら編み出せる。

  2. 組込みシステムの定義を説明できる。
  3. Koopman の提唱する組込みシステムの応用領域の分類例について例と説明を考えられる。

  4. ISO/IEC9126の品質特性の中から,指定された組込みシステムに最も求められる品質特性がどれか,選択する理由とともに自分の言葉で主張できる。

学位授与方針との関連
  1. 知識・理解
    1. 組込みソフトウェアに関連する概念・用語を自分の言葉で説明できる。(到達目標1-4)
  2. 技能
    1. 開発に必要なモデリング・プログラミングの技能を身に付ける。(到達目標1)

  3. 思考・判断・表現
    1. 関連資料を参照しペアで議論しながら問題を自律的に解決できる。(到達目標1)

    2. 与えられた製品について,どのような品質が求められるか判断できる。(到達目標4)
  4. 関心・意欲・態度
    1. 開発するときにわからないことがあった場合に,人に尋ねるのではなく資料を自力で調べることを選択する。(到達目標1)

    2. 開発中の製品に求められる品質は何かを常に考える習慣を身につける。(到達目標4)

教科書
講義中に配布します。

参考書
B.P. Douglass “Design Patterns for Embedded Systems in C: An Embedded Software Engineering Toolkit”. Newnes, 2010. ISBN 978-1856177078

授業計画・内容
2013年度も引き続き授業改善を行うため,授業計画を変更する可能性が高いです。第1回のガイダンスでのアナウンスに注意してください。
  1. ガイダンス,概論 (1) 
  2. 組込みシステムのモデリング 
  3. 組込みシステムのモデリング 例題分析演習 
  4. 使用するハードウェアの説明,開発環境の構築 

  5. 簡単なプログラミング (1)
  6. 簡単なプログラミング (2)
  7. 設計演習 (1) 
  8. タイマーと割り込み 
  9. 設計演習 (2) 
  10. 開発演習 (1)
  11. 開発演習 (2)
  12. 開発演習 (3)
  13. 開発演習 (4)
  14. 概論 (2)
  15. 振り返り
成績評価の方法
到達目標ごとの成績評価
到達目標1: 演習課題: 40%
到達目標2: 試験: 10%
到達目標3: 試験: 10%
到達目標4: 試験: 10%
その他の評価項目
積極的な授業への参加: 30%

授業に対する準備事項
授業ではUMLによるモデリングとC言語によるプログラミングの能力が必要です。UMLモデリングとC言語プログラミングをよく復習しておいてください。

履修上の注意
授業ではUMLによるモデリングとC言語によるプログラミングの能力が必要です。UMLモデリング能力については学部3年生のソフトウェア設計論を,C言語プログラミング能力については学部1年生の計算機演習Iを受講していることが望ましいです。これらの科目を受講していない場合には,授業開始前に補習を行うので,担当教員に連絡してください。

担当者からのメッセージ
この授業では特別講師として組込みシステム開発経験が豊富な技術者を招聘しています。特別講師を通して,実社会で組込みシステムを開発するとはどういうことなのかを学んでいきましょう。

キーワード
組込みシステム,組込みソフトウェア,ソフトウェア・モデル,品質,設計,実装,プログラミング,UML
embedded system, embedded software, software modeling, software quality, software design, 
software implementation, programming, UML

2013年2月15日金曜日

シラバスに込められた思い〜ソフトウェア工学概論(2013)

ソフトウェア工学概論は,大学院博士前期課程の授業です。
新カリキュラムとなる2013年度に大幅リニューアルします。リニューアルの方針として,能動的・自律的に深く学べる能力の育成という目標を掲げました。そのためのアプローチとして,反転授業の考え方を取り入れ,独自のアレンジを加えています。


もし,ご意見・ご感想などあれば,ぜひ右下の MessageLeaf にお寄せください。授業改善に役立てたいと思っています。


授業の進め方

Part I では,到達目標1,2に対する内容を学習します。Part I の各トピックは次のように構成されます。

  1. メタファー: 教員が各トピックの概要と,ガイドとなる「たとえ(メタファー)」を紹介します。このたとえは,たとえ学生がソフトウェア開発経験が浅くとも,ソフトウェア工学上の重要なトピックを身近でわかりやすいように設計されています。
  2. 要約: 学生は教科書を予習して各トピックの要約もしくはトピック中のキーワードに関する紹介記事を記述します。要約はできるだけ短く,紹介記事は少し長くてもいいです。これにより学生の意識を「教師から教わる」から「自分で学ぶ」ように変えることを狙っています。学生は毎週,要約・解説記事を提出します。
  3. クエッション: また学生は調査の過程で生じた疑問点(リサーチクエッション)も記述します。リサーチクエッションは必ずしも高度でなくともいいです。むしろ素朴な疑問のほうが本質を捉えているものです。Part II でリサーチクエッションについて学習を進めます。それにより学生が深く学ぶことを狙っています。学生は毎週リサーチクエッションを提出します。
  4. ガイド: 教員が学生によって提出されたリサーチクエッションについて,学生がさらなる調査をする上でのヒントを提示します。Part II ではこのヒントを活用して学習を進めます。


Part II では,到達目標3に対する内容を学習します。

  1. 振り返り(1) : 学生は Part I で提出したリサーチクエッションの中から2つに絞り,表明します(学生はあとで選んだリサーチクエッションをそれぞれ発表します)。教員が各リサーチクエッションの発表日を割り当てます。
  2. 予習: 学生はリサーチクエッションについてポスターを作成します。
  3. プレゼンテーション: 学生は Part II の期間中に2回ポスター発表を行います。教員と発表当番ではない学生は,ポスターについて議論をします。
  4. 復習: 発表をした学生は2つのレポートを提出します。(1) 発表内容や質問,議論を総括したレポートと(2)リサーチクエッションについて解説する記事を書いたレポートです。
  5. 振り返り(2): 授業全体を総括します。



授業の概要(ねらい,テーマなど)



ソフトウェア工学は,ソフトウェア開発の理論と実践の両面の知恵を結集した知識体系です。実際のソフトウェア開発ではプログラミングだけでなく様々な作業を行います。この授業では,ソフトウェア開発がどのように行われているか概観します。
大学院生ともなれば,能動的・自律的に深く学べる能力を身につけることが欠かせません。この授業では,ソフトウェア工学を学ぶことを通して,能動的・自律的な深い学びかたを習得します。技術は急速に進化するので知識は陳腐化していく運命にありますが,だからこそ,技術ではなく技術の学び方を学ぶことが強く求められます。この経験は,大学院での研究活動におおいに役立つことでしょう。

到達目標


  1. 与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,教員と教科書の助けを得ながら,自分の言葉で要約や解説を記述できる。

  2. 与えられたソフトウェア工学関連トピックについて,自分の言葉でリサーチクエッションを記述できる。

  3. 到達目標 2 のリサーチクエッションについて,教員の助けを得ながら,独自に調査してプレゼンテーションと解説記事を記述できる。
学位授与方針との関連
  1. 知識・理解
    1. ソフトウェア工学関連の概念・用語等の基礎知識を自分の言葉で説明できる。(到達目標1, 3)
  2. 技能
    1. ソフトウェア工学関連トピックについて,体系立てた方法で調査できる。(到達目標1, 3)

  3. 思考・判断・表現
    1. ソフトウェア工学関連のリサーチクエッションを独自に立てられる。(到達目標2)

    2. ソフトウェア工学関連トピックを調査する適切な方法を判断できる。(到達目標1, 3)

    3. ソフトウェア工学関連トピックを自分の言葉で表現できる。(到達目標1, 3)

  4. 関心・意欲・態度 
    1. 自らの関心・意欲に基づいて課題を設定し調査する態度を身につける。(到達目標2, 3)

教科書
ソフトウェア工学〜理論と実践 シャリ・ローレンス・プリーガー著 堀内泰輔訳 ピアソン・エデュケーション
Software Engineering: Theory and Practice, Shari Lawrence Pfleeger, Pearson Education.

参考書
主要な参考書を掲載します。学生の興味に応じて授業中にも紹介します。

実践ソフトウェアエンジニアリング〜ソフトウェアプロフェッショナルのための基本知識 ロジャー・プレスマン著 西康晴ほか監訳 日科技連出版社
Software Engineering: A Practitioner’s Approach. Roger Pressman. McGraw-Hill.

ソフトウェアエンジニアリング基礎知識体系-SWEBOK2004 松本吉弘訳 オーム社
SWBOK. IEEE Computer Society. available at http://www.computer.org/portal/web/swebok/home 

ソフトウェア開発201の鉄則 アラン・デービス著 松原友夫訳 日経BP社
201 Principles of Software Development. Alan M. Davis. IEEE Computer Society.

The Essence of Software Engineering: Applying the SEMAT Kernel. Ivar Jacobson et al. Addison-Wesley.

授業計画・内容 
私たちは,ソフトウェア開発経験の浅い学生の能動的・自律的な深い学びを促進することを狙って,この授業を設計しました。
授業は2部構成です。

Part I (概要の学習)
1.ガイダンス
2. 概論
3. プログラミング (1)
4. システム設計 (1)
5. 要求開発 (1) 
6. ソフトウェアテスト (1) 
7. プロセスのモデル化とライフサイクル (1)
8. プロジェクトの計画と管理 (1)  

Part II (ポスター発表)
9. 振り返り (1) 
10. 要求開発 (2)
11. システム設計 (2)
12. プログラミング (2),ソフトウェアテスト (2)
13.  プロセスのモデル化とライフサイクル (2) 
14. プロジェクトの計画と管理 (2) 
15. 振り返り (2)

2013年度は大幅な授業改善を行う予定です。Part I 第1回のガイダンスと Part II 第9回の振り返り(1)でのアナウンスに注意してください。

成績評価の方法
到達目標ごとの成績評価
到達目標1: 各トピックの要約もしくはトピック中のキーワードの解説を記述したレポート(Part I の毎週): 30%
到達目標2: 各トピックのリサーチクエッションとその動機を記述したレポート(Part I の毎週): 20%
到達目標3: リサーチクエッションについて調査したポスター発表(2回): 20%
     ポスター発表での議論の総括を記述したレポート(2回): 10%
     リサーチクエッションの研究成果の解説を記述したレポート(2回): 20%

授業に対する準備事項
学生は授業時間中の学習だけでなく予習・復習を多く行う必要があります。ただし,最低限どのような予習・復習をすべきかについては,教員がガイダンスならびに授業中に明示します。


少なくとも次のような予習を行う必要があります。
Part I
-トピックの要約,もしくはトピック中のキーワードの解説 (毎週)
-トピックのリサーチクエッションとその動機 (毎週)
Part II
- ポスター (2回)

少なくとも次のような復習を行う必要があります。
Part II
- ポスター発表での議論の総括 (2回)
- リサーチクエッションの解説 (2回)

履修上の注意
プログラミングなどのソフトウェア開発をした経験があるか,卒業研究などのプロジェクト活動を行った経験があることを前提としています。どちらも経験ない場合には補習をしますので,学期が始まる前に担当教員に相談してください。
授業中に日本語によるプレゼンテーションを行います。必要な日本語能力がない場合には,学期が始まる前に担当教員に相談してください。

担当者からのメッセージ
2013年度には「反転授業」という新しい授業スタイルを取り入れる,大きなリニューアルを予定しています。
反転授業でいう「反転」は,授業と課外学習の役割を反転させることを指します。普通の授業では,授業時間中に知識を吸収し,課外学習で応用問題の宿題を行います。しかし,反転授業では,知識吸収を自習教材で予習時間中に済ませてしまいます。代わりに教員と学生が一堂に会する授業時間を有効活用して,応用問題を扱うグループワークや質問に対するフォローアップなどを行います。こうすることで,さらなる授業の学習効果の向上を狙っています。
この授業では,担当教員の長年のソフトウェア工学の教育実践研究の成果を踏まえ,反転授業を独自にアレンジして取り入れています。この授業の設計にあたって最も重要な点は,くり返しになりますが,ソフトウェア工学に対する学生の自発的な問いに沿った深い学びのプロセスを促進することです。これを強化することで学生が卒業した後も自分の力で新たな知識を習得できることを狙っています。ソフトウェア分野は技術の多くが急速に陳腐化してしまうので,単に知識を習得できるだけでは不十分です。知識の習得のしかたそのものを学ぶ必要があるのです。

キーワード
ソフトウェア工学,ソフトウェア開発,プログラミング,設計,要求開発,ソフトウェアテスト,ソフトウェアプロセスモデル,ソフトウェアライフサイクル,プロジェクト計画,プロジェクト管理
Software engineering,  software development, programming, software design, requirements engineering, software testing, software process model, software life cycle, software project planning, software project management