2014年2月18日火曜日

「反転授業の研究」オンライン勉強会: IDに基づく学習目標の立て方の実際と反転授業への応用【予習編】

2月26日(水)の「反転授業の研究」Facebook グループのオンライン勉強会で講演することになりました。

申し込みページ

【イントロダクション】

反転授業で,そもそも授業を反転させるのは何のためでしょうか?


  • 限られた授業時間を有効活用したい
  • 講義より演習の方が教育効果が高い
  • そこで授業の場では応用演習を行う
  • 基礎は自習教材を用いて予習させる


つまり【反転授業では自習教材の存在が大前提】です。自習教材の作り方と言えば「教材設計マニュアル」ですね。
そこで教材設計マニュアルを手本とした授業作りの事例を紹介します。 私は教材設計マニュアルを手本として講義に頼らない演習中心の授業をしてきました。 その実践を通してインストラクショナルデザイン(ID)を学んでいくことになります。 最終的には反転授業とその先の世界にたどり着くのですが,その道のりを示しましょう。

【予習資料】

もし教材設計マニュアルをお持ちでしたら,第3章「教材の責任範囲を明らかにする〜出入口の話〜」,第4章「テストを作成する」,第5章「教材の構造を見極める」を熟読してください。

お持ちでない場合は,次のウェブページを参照ください。

到達目標について 熊本大学ティーチングオンライン
http://kuto.kumamoto-u.ac.jp/index.php/syllabus/6

学習目標の立て方〜5分類を活用しよう〜 富士通ラーニングメディア
http://www.knowledgewing.com/kw/blog/2010/09/201009281628.html

ガニェの学習成果の5分類 熊本大学教授システム学専攻
http://www.gsis.kumamoto-u.ac.jp/opencourses/pf/2Block/04/04-2_text.html

【予習課題】

「反転授業の研究」Facebook グループにて展開されている下記の質問に回答してください。回答はリンク先の Facebook グループコメント欄に記入してください。

  1. 自分の専門分野のある単元について,学習目標を書いてみましょう。また学習成果の分類で言うとどれに該当しますか。
  2. 学習目標が「理解する」ではダメな理由は何でしょうか。その理由に違和感はないでしょうか。みんなで議論してみましょう。
  3. ID の適用事例や反転授業への応用について,期待すること,質問したいことをぜひ書いてください。


【補足資料】
余裕がありましたら,次のウェブページに目を通していただければと思います。

知的技能 熊本大学教授システム学専攻
http://www2.gsis.kumamoto-u.ac.jp/eLF2003/kyouzai/task/5bun/1.html

講演編はこちら
http://zacky-sel.blogspot.jp/2014/02/flipped-classroom-with-ID-2.html

2014年2月11日火曜日

ものづくりの心

子ども向けの DVD を見ていたら.思いがけず,ものづくりの心を教わりました.

ティンカーベル
  • ものづくりが大事な仕事であること
  • ツール・プロセス・チームワークによってものづくりの効率が飛躍的に高まること
  • ものづくりのモチベーションを保つには,直接・間接的に顧客と接する機会を持つことが大事であること




2014年2月3日月曜日

2013年度 修士論文・卒業論文

2013年度の修士論文・卒業論文の発表者とタイトルを紹介します.

まず修士論文(4名分)を紹介します.

池田 恭平
 プロトコル分析とインパクト分析を用いたMoodleのユーザビリティ評価
 Usability Testing of the Moodle System Using Protocol and Impact Analysis

石井 淳司
 ソフトウェアテスト技法ドリルの評価・分析・再設計: 学生向けの学習方略
 Evaluation, Analysis and Re-design of the Drill of Software Testing Techniques: Learning Strategy for Students

川上 達也
 軽量 Ruby 言語を用いた組込みプログラミング教材 の開発と評価
 Development and Evaluation of Teaching Materials for Embedded Programming in the mruby Language

山内 光
 Personal Software Process の導入コスト:サーベイと教育への応用
 Implementation Cost of Personal Software Process: Survey and Application to Education


続いて卒業論文(6名分)を紹介します.

奥野 晋稔
 OAuth認証の学習過程の分析と大学生向け教材の開発

小野 正太郎
 Ruby言語の写経プログラミング学習過程の分析と考察

篠原 辰徳
 コードレビューとコーディングガイドラインを併用したプログラミング学習方略の提案・評価と小規模組織の協調学習への適用

野坂 卓弥
 ビジネスモデルキャンパスとアブダクションを用いた大学・学生間相互コミュニケーションの分析と考察

橋本 直幸
 共感マップを用いた古着ECサイトのプロトタイピング

松尾 牧人
 繰り返し型発想・開発プロセスの提案: 二足歩行ロボットの開発経験とリーンスタートアップ/アジャイル開発との比較考察


詳細希望の方は,私に Facebook でメッセージいただくか,右下の「この記事の感想を送る」で問い合わせください.

2014年1月28日火曜日

インタビューを受けました: Facebookグループ「反転授業の研究」の田原さんから

「反転授業の研究」の田原真人さんからインタビューを受けました。ソフトウェア工学概論などIDに基づく反転授業の実践事例を,私が自分で紹介するよりとても伝わりやすく紹介いただけました。

http://flipped-class.net/wp/反転授業オンライン勉強会/北九州私立大学の山崎進さんにスカイプインタビ/

昨年のランチョンセミナーの資料を元に紹介しました(下記)。

http://zacky-sel.blogspot.jp/2013/02/luncheonSeminar20130301.html

反転授業の研究の Facebook グループはこちらです。
https://www.facebook.com/groups/hanten/



2013年10月30日水曜日

2013年10月18日金曜日

教育理念: まとめ

  • 主体的な学びを促進する場をつくる
    ただ受動的に教わるよりも自ら進んで学ぶ方が何倍も教育効果は高いです.しかし,自主性に任せると称し実態としてただ放置することがしばしば行われますが,それでは,なかなか自ら学ぶようにならないものです.主体的な学びを促進するためには,学びやすい場を設計することが大事です.私たちは,主体的な学びに関する教育研究の最新成果を取り入れて,授業や研究室で主体的な学びの場づくりを行います.

  • 個性に応じて適切な学びの機会を与える
    入学試験や企業の採用活動において,最初から優秀な学生を厳選して採りたいと思っている人は多いでしょう.しかし私の経験からは,一見優秀でないように見える学生であっても,適切な学びの機会を与えることで,めきめきと実力をつけて見違えるように成長することがしばしばあると主張します.大事なのは,どのような学びの機会を与えればいいか,学生の個性をよく見て個別指導することです.私たちは,学生の個性を見極め,個性に応じた学びの機会を与える指導を行います.

  • 現実社会の中から問題を抽出して解決する経験を積ませる
    学生が社会に出るとさまざまな問題に直面します.それらの問題の多くは,1つの模範解答があるとは限らない複雑な問題です.業務の中で大小様々な問題を解決していくことが求められます.問題解決能力を高めるには,最初は簡単な応用問題から始め,徐々に複雑で現実的な問題に取り組む訓練を積むことが大事です.また,複雑な事象の中から本質的な問題が何なのかを抽出する訓練も必要です.私たちは,そのような問題の発見と解決を繰り返し訓練する機会を学生に与えます.

  • レビューを重視する
    実践的な知識や経験を蓄えるのに最も効果が高い方法は何でしょうか.私たちは,プログラミングではコードレビューが地道ではあるが最も教育効果が高いという結論に達しました.コードレビューは,学生が書いたプログラムについて,どうしてこのようにプログラミングしたのか意図を問いながら,プログラミングの妥当性を議論することを中心に行います.レビューを中心とした指導方法は,起業家育成に欠かせないビジネスモデリングにおいても有効だと私たちは信じています.私たちは,プログラミングやビジネスモデリングのレビューを中心とした実践的な指導を行います.


  • 自ら学ぶ力を習得させる
    技術や社会環境は急速に進化するので,陳腐化も早くなってしまいます.そのような状況では,一旦学んだら終わりではなく,常に学び続ける姿勢を身につけることが求められます.また,整備された教材が常に用意されているとは限りません.適切な指導者もいないかもしれません.いつかは独り立ちしなければならない,それが宿命です.私たちは,教材がなく指導者がいない状態でも,自力で学び続けることができるように学生を育て上げます.

2013年10月14日月曜日

教育理念: 自ら学ぶ力を習得させる

技術や社会環境は急速に進化するので,陳腐化も早くなってしまいます.ご存知のように IT や IT を利用したビジネスは,どちらも最も急速に進化して陳腐化する分野の1つです.

そのような状況では,一旦学んだら終わりではなく,常に学び続ける姿勢を身につけることが求められます.次から次へと出てくる新しいことを意欲的にかつスピード感を持って学習し続けられることが,ITに関わる人に最も求められる資質だと言っても過言ではないでしょう.

また,整備された教材が常に用意されているとは限りません.整備された教材自体は悪いことではありません.しかし,整備された教材が無いと学習できない状態,すなわち依存している状態は健全ではありません.世の中には,とても読みにくいドキュメントしか無い状況というのはよくあることです.ドキュメントがあるだけマシかもしれません.自ら試行錯誤した経験の中から,何かを学び取っていくことが求められるかもしれません.

適切な指導者もいないかもしれません.寡黙で厳しい昔ながらの職人気質の先輩の背中を見て学ばなくてはならない状況もあり得ます.教材と同じ意味で,いつでも誰かが優しく易しく教えてくれると思ってはいけないのです.

いつかは独り立ちしなければならない,それが宿命です.多くの教育者や教育機関,教材は,つい,手取り足取り丁寧に教えてしまいがちです.たしかにそのことによって学習の効果・効率・魅力は上がるでしょう.しかし,社会に出たらそんな状況はあり得ません.最初は丁寧に教えるとしても,いつかは独り立ちすることを前提に段階を踏んで鍛えていかなくてはならないのです.もしそうしないのだとしたら,常にやさしい教育をしつづけなければならないでしょう.それは「教育中毒」にしているのと一緒です.学生を教育中毒にすれば,教育ビジネスとしては美味しいかもしれません.しかし,それではダメなんだと私たちは断言します.
いったん自力で学ぶことができるようになったら,学び続けるサイクルを習慣づけるようにしていきます.その段階になったら,必要な情報を自分で集めて学び取ることができるようになるでしょう.教師と学習者が対等な立場で情報交換するように学び合うのが理想です.

私たちは,教材がなく指導者がいない状態でも,自力で学び続けることができるように学生を育て上げます.